【講演会記事】女性フリーランスエンジニアが語る”リアル”とは?
「フリーランス生活のお金・時間のリアル」について塚様に語っていただきました! ここでは講演内容と、POSSE生が得た新たな知見についてご紹介します! あなたもこの記事でパラダイムシフトしませんか?
筆者のプロフィール
名前:小野 寛太
期生・性別:2.0期生・男
大学・学部・入学年:慶應義塾大学・商学部・2021年入学
POSSEで頑張りたいこと:POSSEコミュニティの発展への貢献
筆者厳選!今日のポイント3選
1.フリーランス・大企業の働き方比較
2. 収入や税金について
3. Webエンジニアってズバリ何!?
Webエンジニアって何をしているのか?フリーランスエンジニアって普通のエンジニアと何が違うのか?ということについてとても理解の深まる講演会でした。これから講演者のプロフィールと、ここで述べた3つのポイントについて詳しく解説していきます。お見逃しなく!
講演者のプロフィール
お名前:塚 佳子さん
慶應義塾大学理工学部卒業、理工学研究科を修了
株式会社KOMATSU(建設機械用ソフトウェア開発:社員大企業SE)
Sydneyで1年間ワーキングホリデー(現地企業Webシステム作成:PG)
株式会社CODEAL、World avenue(Webシステム作成:フリーランス少人数PG)
フリーランス・大企業の働き方比較
企業でシステムエンジニアとして大人数で働く経験とフリーランスで働く経験、両方をお持ちの塚さん曰く一番違うことは、
仕事を「やれるだけやる」のか「やる量を決めてやるのか」ということでした。
「やれるだけやる」とはどういうことかというと一般的な大企業でシステムエンジニアとして働いた場合の業務形態です。つまり自分がやりたい量を決めるのではなく、業務時間内でできることはできるだけやるということです。大企業の場合、大きい仕事が多いので、各自が時間内にやれるだけ仕事をしなければ間に合いません。よってタスクが終わったらすぐ次のことをやらなければならない状況が続きます。またそれにより途中でイレギュラーなタスクが差し込まれる場合、タスクの見積もりがしにくいという欠点があります。また、大企業で社員数が多いこともタスクの見積もりが困難な原因となり得ます。
「やれる量を決めてやる」とはフリーで働くプログラマーの労働業態です。ある仕事を進める場合、人数が少ない分チームでできる仕事の見積もりがしやすいといったメリットがあります。その上、イレギュラーなタスクが降ってくる可能性が低くなるので仕事の見通しが立てやすいです。ゴールまでの道筋が見えているからこそ可能となるのがスクラムという働き方です。つまりこれがやる量を決めてやるというものです。
少人数の働き方として有名なスクラムという働き方は一体どういうものなのでしょうか?
スクラムとは、プロジェクトで自分がやるタスクを決め、期限までのスケジュールを立てます(=プランニング)。あとは期限までに終わるよう立てたスケジュールに沿って自由に進めていく仕組みです。スクラムを導入することでプロジェクト進行中に行うべき行動が明確化されます。タスク量の見通しが見えているのであれば、タスクの進行状況を鑑みて、頑張るデーとゆったりデーを自由に設定することができます。自分の趣味の時間などパーソナルタイムをしっかり確保することが可能となります。塚さんは、趣味の絵画やヨガなどで1日を終えることもあるそうです。
スクラムにおいて重要なこと
・プランニングのタスクぎめは、初日が大切
・少人数のメリットを活かせる
・自分の時間が欲しい人には向いている
フリーランスの収入や税金について
では少人数で働くことのメリットが十分理解できたところで次はフリーランスエンジニアとして働くPGと企業の中で大人数の中で働くシステムエンジニアの収入や税金についてです。自分はこの講演の前半を聞いて、自分の時間を確保しながらもしっかり仕事をするスクラムという勤務スタイルにとても魅力を感じていました。しかしこのパートで紹介された税金などの仕組みを聞くと一長一短なものがあると感じました。
塚さんが自分たちにまず警鐘を鳴らしていたのはフリーランスだからといって無条件に会社員より手取りがあるわけではないということでした。そして自分たち大学生では盲点だったことが税金処理の大変さでした。実際に自分たちが想定していたものはだいぶん違う現実がありました。会社員だったら会社側が給料として出す前に何もしなくても税処理をして手取りという形で渡してくれます。しかしフリーランスの場合全て自分でこなさなければなりません。そしてフリーランスにだけかかる税金も存在します。会社員とフリーランスで年収に対する手取りの比較を行うとほとんど手取りは変わらないという現象が発生するのです。
働き方の違いによって生まれる手取りの違いについて重要なこと
・社員、フリーランス両方にメリット・デメリットが存在する
・フリーランスの場合経費の使い方次第で税金を少なくすることが可能となる。
Webエンジニアってズバリ何!?
「ぶっちゃけSEの方が高給料なんでしょ」と思われた方もいるかもしれません。しかし塚さんは「そうとも限らない。会社によってはSEよりPGの方が高給料な場合もあります。」と言います。塚さんをはじめ社会に存在するPGはいったい何をしているのでしょうか。
結論から言うとPGは「web界隈の何でも屋」と言うことです。大工のようにweb製作においてはさまざまなことに対して関わることとなります。よってさまざまな方面の知識が必要になってくる場面が多々あります。多方面のことに関してタスクがあるのは少人数での開発体制(=スクラム)で作業しているためです。他の人との協力が重要になってくるスクラムでのシステム製作にはさまざまなことで自動化が必要となるため何でも屋さんのPGがつないでいるのです。
では具体的にウェブ製作において塚さんは具体的に何を担っているのか。言ってみれば全ての行程の自動化でした。
・クラウド構成&サーバー設定をコード化(自動化)
・テスト&デプロイをコード化(自動化)
・クラウド構成&サーバー設定をコード化(自動化)
テスト&デプロイをコード化(自動化)について 開発の際コードをプッシュ(自分の中の作品をチーム内で公開すること)するたびにエラーが起こらないかテストする必要があります。それをコード化することでプッシュするたびに自動でテストしてくれてバグが未然に防がれることになります。もしこれが自動化されてなかったら開発する人はテストを毎回手動でやらなければならずテストを忘れ、バグが放置されたまま開発が進んでしまうと後からバグ発見→修復に膨大な時間がかかります。そういう意味でもこの作業は本当に重要なのです。
筆者の感想
今回の講演を聞いてぼんやりとしかなかった“エンジニアとして働く将来”がはっきりした気がします。自分の将来についてはまだ明確なことは決まってませんが将来を考える一つの選択肢としてエンジニアという道が一つ明確になったなとは感じました!そして何よりプログラミング技術を駆使して世界を股にかけて働いていらっしゃる塚さんを見て憧れを覚えましたし、自分たちPOSSEメンバーのプログラミング学習に対するモチベーション向上には繋がったと思います。POSSEだからこそ聴ける現役エンジニアさんの生講演会は自分たちにとって大きな刺激になりました。
Q&A with POSSE
エンジニアとしての楽しさは何ですか?
チームのシステムが公開されて顧客に褒めていただけることです。
POSSEのチーム開発の経験は就職活動の際に通用するものですか?
github面接などを通して製作したものを見せることができれば十分エンジニア業界の就職界隈では通用すると思います。
感想 by POSSE
フリーランスと企業にはそれぞれ別の良さがあるので、自分のタイプにあった仕事を選ぶことが必要だと感じました!自分の性格によってどっちの働き方がしっくり来るかが変わるため(例えば純粋にコード書くのが好きだったり、ユーザーの役に立ちたい、繋がりたいなど)
知らないことで自分の選択肢を狭めるのは良くないと感じた。フリーランスの存在は知っていたが実態は詳しく知らなかったし、企業に勤めることが正攻法だと思い込んでいた。しかし今回の公演を通して将来的に自立できるのであればフリーランスになるのも選択肢としてありなのではないかと考えるようになった。知っている範囲を広めて自分に適した働き方で生きていきたい。